矢嶋さんに相談したら、
道筋が見えてきました。
I様 ご主人、奥様
お客様
矢嶋建築 矢嶋、矢野
インタビュアー
2019年の台風19号ーーー水害がきっかけでした
ご主人
夜の20時頃だったかな。だんだん雨が強くなってきて、翌日まで降り続きました。夕方17時くらいは浅川の水位も大丈夫かなぁと思っていたんだけど、まもなく、近所の方の家に水が来たという話があって「これは、マズイ」と思いましたね。急いで避難して、家に戻るととても住める状況ではありませんでした。
矢嶋
大変でしたよね。私もボランティアで家の点検をして回った際にその被害にショックを受けました。奥様も大変でしたね。
奥様
はい。その時はもう気持ちが落ち着かない状況でした。家はなんとかしたいけれどどうしたらいいのか? 不安でいっぱいでした。火災保険にもね、入ってはいたんだけど建て替えられるような金額がおりないって言われて。
矢嶋
そう、2社加入されていたんですよね。でも、火災保険はそうなんです。2社からそれぞれ満額出るわけでもない。また、災害時は急いでお金をということで、しっかりと調査をせずに被害が認定されてしまって本来出るはずの金額より低い金額で施主様が受け取ってしまうこともあります。
もちろん緊急性がある場合はその必要もあるんですが、I様の場合はある程度しっかりと見てもらう時間はありましたからね。
奥様
先日も新聞に載ってましたよね。全壊なはずのに、全壊扱いの保険金が出ないって。その時は慌てて片付けて、長女や長男の家にお世話になったりしながら、気を張っていましたよ。で、ようやくアパートが見つかって住めるようになった。ホッとしましたね。
でも・・・
この先、どうなるんだろうという不安
ご主人
アパートに住み始めてホッとできると思ったら束の間だったね。もちろん家があることはありがたいんだけど、家は寒いし、地域のこともわからない。47年住んだ地元にも戻りたい想いもある。「これから一生をここで過ごすのか?」とふと将来のことを思ったら不安になってね。
奥様
それで矢嶋さんに声をかけたんですよね。昔に親戚の工事をやっていただいたことがあって、唯一つながりのあるプロの方、ということで。
矢嶋
お待たせしてしまって、すみませんでした。
奥様
いえいえ、後で聞いたら地域の災害対策のボランティアに出られてられたということで。こちらから声をかけるのも悪いなぁという思いでお待ちしていました。でも、矢嶋さんにご相談できた日は、私たちにとってとても良い日になったんですよ。
災害の復旧のこと、保険のことも本当に詳しくて
ご主人
色々なことを親身になって話を聞いてもらって。私の地元に戻りたい想いも受け入れてくださって。こうしたらどうですか? ここは調べてみますね。と家のことはもちろん、災害の復旧や保険のことも本当に詳しくて、色々と教えてもらっているうちに、将来の道筋が見えてきたんです。
奥様
打ち合わせが終わって、矢嶋さんを見送った後、夫婦で「よかったね」って話たのよね。今思うと、あの時が本当の意味でホッとできた瞬間だったかなぁ。まだ家はできてなかったんですけどね。
矢嶋
東日本大震災や栄村の地震を経験して、建築のプロとしてもっと災害に強い家づくり、何かあった時に人を助けられる工務店にならないとダメだって思って勉強しはじめた頃だったんです。I様の様子を見て慣れ親しんだ地元でもう一度暮らしてもらいたいという想いでした。
ご主人
そのね、なんというかお気持ちが伝わってきて、それが嬉しかったですよね。
矢嶋
何かあった時に助けになること。I様の場合は、あった後だったのでより将来に渡って安心できる家を建てたいと思いました。これからも、台風は来るし、地震もある。雪も考えなければならない。そんな中でも、避難できる、家に入れば安心できる、そんな住まいを建てさせていただきました。
2階での生活はいかがですか?
不安がなくなったら、家づくりが楽しくなってきた
奥様
快適ですよ。やっぱり水害に備えなきゃいけないからリビングを2階したら?というご提案を受けてね。私たちも歳だからどうかなぁって思ったんですけど、矢嶋さんのお父様の話もしてくれてね。
矢嶋
そう、うちの父親も80歳を超えるんですけれども、毎日2階に上がって不自由なく生活していますよ。むしろ、足腰を鍛えるための運動だって。もちろん、I様の家はそれでも何かあった時のためにエレベーターをつけられたり、娘さん、息子さんが泊まれる部屋を用意していたり想定して設計していますけど、今はほら、お二人とも元気だし。
奥様
そう、とても便利。2階で洗濯して、そのままベランダに干せるから前の家より楽だしね。家づくりの最中もね、不安がなくなってきたら段々やりたいことが増えてきてね、矢嶋さんを困らせてしまったかしら(笑)
奥様
はい、その通りです。矢嶋さんとはじめて顔を合わせた時はそんな感じではなかったんですけど、いつの時か急に仲良くなって、一緒になって打ち合わせに参加してくれて、途中からは子どもたちの方が盛り上がっていたような気もしますよ。LINEでしたっけね、やり取りをしてくれていたみたいで。
矢嶋
そうですね。娘さん、息子さんたちとグループを作らせてもらって職人をはじめとしたメンバーも入れて、工事の進捗などを報告させていただいていたんです。私たちはやっぱり職人なので「現場のし仕事を見てください」ということで。それがご評価いただけていたなら嬉しいです。
ご主人
私はね、LINEはやっていないから、毎日現場に行っていたね。矢野さん、迷惑じゃなかったかな・・・
矢野
いえいえとんでもない! ご主人には本当に気を使っていただいて。お茶をご用意いただいたり、毎日来てくださるので、途中の相談も色々とさせていただきました。ありがとうございます!
玄関框、毎日見るたびに嬉しくなるんですよ
ご主人
色々と相談させていただきましたよね。カーテンも自分で買ってきたものを付けられるか? なんて。説明書はあったんだけど、ここに穴をあけて本当に大丈夫かなぁって言うんで。
奥様
矢野さんがね「わかりました!今から材料買ってきます」ってピーッと行ってチャチャとやってくださって。
ご主人
嬉しかったのはね、この玄関框に昔の家にあった木を使ってくれたことなんだよ。頼んでないのにやってくれて、出来上がって見た時にはね、こみ上げるものがあったよ。今は毎日それを見るたびに当時のことを思い出したりしていい気分になります。
矢嶋
大黒柱、いい材料だったので解体屋さんに頼んで残してもらって、ウチで加工したんです。喜んでいただけて嬉しいです。
困っている人は、矢嶋さんに相談すると良いですよ
矢嶋
インタビュー、ありがとうございました。私もとても良い経験をさせていただきました。これからもよろしくお願いします。
奥様
こちらこそお願いします。お客さん、たくさん増えるといいわね。矢嶋さんは、本当に話しやすいしなんでも聞いてくれるから。困った時に相談しやすいの。だから、そんな方がいたらご紹介させていただきますね。
矢嶋
ありがとうございます! I様邸の見学会をさせていただいた時も、ご協力いただいて本当に感謝しています。
奥様
さて、私たちもこれからまたスタートね。
ご主人
そうですね。この新しい家と共に楽しく生活させていただきます。
矢嶋・矢野
ありがとうございました!